izakamaの日記

くだらない話

東京都 家賃1万 

東京都の自立支援で激安の住居を確保した話。

家賃は1ヶ月1万円。

利用出来る期間は3ヶ月。

 

利用までの流れはこうだ。

区役所に相談に行き、次に自立支援担当者との面談。

収支状況の確認をされ、

問題が無ければ物件の空き状況を確認してくれる。

その際、住むエリアの希望だけは聞いてくれる。

面談からおおよそ2週間で住居を確保出来た。

 

支払いは月に一度、新宿にある自立支援の事務所へ足を運ぶ。その際に簡単な面談がある。

ちなみに、3ヶ月経過後の住まいについても、初期費用格安で次の物件を探してもらう事も出来る。

最後に引き渡し。

といった流れだ。

 

自分の場合

手配して貰ったのは東京の外れにあるボロアパート。

昭和のドラマや映画で出てきそうな感じだった。

和室の1Kでユニットバス付き。

一通り家具、家電は揃っていた。

勿論、冷暖房も完備。

唯一の不満はシャワーの水圧だった。

 

今までの華やかな生活とは正反対の環境。

プライドを捨て、自立支援を利用した。

貯金も出来て本当に助かった。

 

コロナの影響で苦しんでいる人は沢山いると思う。

 

一度、区役所に相談してみて欲しい。

 

人生終わり良ければ全てよしだ。

【実話 季節外れの怖い話】マンスリーマンション 後編


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「ドサッ」

「ドサッ」

 

 

 

静寂の中、響き渡る物音。

やむ気配はない。

 

 

より一層、恐怖感が増してくる。


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この状況は普通ではない。

絶対におかしい。

 

 

 

 

そして、ふと大切な事を思い出した。

それは、先祖代々伝わる事。


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間違えた。

 

 

 

自分の代から始まったもの。

 

 

 

正確に言うと代々伝えていく事。

 

 

 

今まで何度も助けられてきた。

最強の呪文。

 

 

 

やってみよう。

 

 

 

恐る恐る唱えてみた。

 

 

 

 

「お◯ぱい」

 

 

 

 

控えめに唱えてみた。

 

 

 

 

「ドサッ」

「ドサッ」

 

 

 

 

足りない様だ。

 

 

 

 

もう一回。

 

 

 

 

「お◯ぱい」

 

 

 

 

「ドサッ」

「ドサッ」

 

 

 

 

なかなか手強い。

 

 

 

 

ならば、こちらも本気を出そう。


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「お◯ぱい」

「お◯ぱい」

「お◯ぱい」

「ピーピーピー」

(自主規制)

 

 

 

 

布団に潜りながら唱え続けた。


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どれぐらい時間が経っただろうか。

 

 

 

 

気付くとその物音は止んでいた。

 

 

そして少し眠っていた様だった。

 

 

 

 

やがて日が昇り、窓から光が差し込んできた。


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部屋を見回してみたが、特に異常も見られなかった。

 

 

 

 

勝った。

 

 

 

 

ホラー映画のエンディングさながらの光景。

 

言い様のない安心感に包まれていた。

 

 

 

 

やがて出勤時間を迎え、いつも通りに準備をして職場へ向かった。

 

 

 

 

その日も怒濤の1日。

 

 

本部とのやり取りや、内装工事の進捗確認など慌ただしく過ごした。

 

 

ヘトヘトだった。


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やがて仕事を終えてコンビニへ向かう。

 

夕食を買いお店を出ようとした時、買い忘れていた物に気付いた。

 

 

それはボディソープ。

 

 

ボディソープと言ったら

 

 

 

 

「ダブ」だ。


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砂漠状態のお肌を潤すらしい。

 

 

いつ何があるか分からないので、全身スベスベにしておきたかった。

 

 

その「ダブ」を今朝使いきっていたのだ。

忘れたら大変だ。

 

 

 

 

無事購入しお店を足早に出る。

 

 

 

帰宅し食事とダブを済ませ、早めに休む為に布団に潜りこんだ。

 

 

そして昨夜の出来事を思いだした。




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疲れていた事もあり、すっかり忘れていた。

あの恐怖が甦る。

 

 

 

今日は先に呪文を唱えた。

 

 

 

動画も流した。

 

 

 

何ならデリバリーしてやろうか。

 

ついでにオプションつけてやろうか。

 

しかし、それは止めておいた。

 

 

 

 

壁が薄いからだ。

 

薄いのはゴムだけでいい。

 

改めてそう思った。

 

 

 

そして、眠りについた。


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ふと目を覚ますと既に夜は明けていた。

 

何事もなく無事に寝ることが出来たのだ。

 

やはり呪文の力は素晴らしい。

 

お経よりも効果があるのではないだろうか。

 

 

 

 

そして、朝の支度をする為、風呂場へ向かった。

 

シャワーからお湯を出し、シャンプーをした。

 

次にコンディショナー。

 

そして次は

 

 

 

 


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ダブだ。

 

 

 

 

ダブ。

 

 

 

ん?

 

 

 

ダブがない。


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シャワーを止めて辺りを見回す。

 

 

 

ダブがない。

 

 

 

ダブがない。

 

 

 

 

いくら探しても見つからなかった。

 

 

 

昨夜使用したダブがない。

 

 

疲れでボケて捨ててしまったのだろうか。

 

 

部屋に戻りゴミ箱を確認したが、見当たらなかった。

 

 

部屋のどこにも見当たらない。

おかしい。

 

 

 

もしかしてダブを買ったつもりで、実は買っていなかったのだろうか。

 

 

いやいや、それはない。

 

 

もしそうだとしたら、それの方が恐怖だ。


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きもちいー、きもちいー。

そう言いながらないはずのダブを手に取り体をゴシゴシしていた事になる。

 

 

 

それはまずない。

 

 

しかし、無い物は無い。

 

 

仕方がないので、ダブは我慢しておいた。

 

 

 

 

その後は何事もなく過ごし、無事出張から戻る事が出来た。

 

 

 

しかしあれは一体何だったのだろうか。

 

 

深夜に鳴り響いたあのゴミ袋を落とす様な音。

 

 

 

そして姿を消した

 

 

 

 


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「ダブ」

 

 

 

今だに説明のしようがない。

 

 

 

唯一分かった事

 

 

 

 

それは

 

 

 

「ダブ」ではなく

 

 

 

「ダヴ」

 

 

だったという事だけだ。

 

 

(おしまい)

 

 

 

 

【実話 季節外れの怖い話】マンスリーマンション 前編

自分はアパレルの企画職として働いている。


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突然だがアパレルは超絶ブラックだ。

 

いきなり長期出張で数週間平気でどこかへ飛ばしてしまう。

 

ストレスで毛根から根こそぎ頭髪を吹き飛ばす勢いだ。


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これはそんな出張で訪れた地方での出来事だ。

 

その場所に訪れる事になったのは人生で初だった。

 

行先は新潟。

 

お米、日本酒、海産物、そして何よりも新潟美人が魅力的な街だ。


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しかし季節は冬。二月の中旬。

 

年間で一番寒いとされる時期だ。

 

楽しみよりも極寒の地に足を踏み入れる事への不安が強かった。

 

寒いのが大の苦手だ。


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出張の期間は3週間。

 

今回は新規出店に伴う出張となる。

 

そしてその旗振りを全て任される事となった。

 

期間中の住まいについては総務部のおばちゃんが手配する事となった。

 

壁の薄いことで知られるレ○パレスだ。

 

ゴムが薄いのはいいが壁が薄いのは困ったものだ。

 

そんな部屋ではアレをアレする事が出来ないではないか。


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やがて出張へのカウントダウンが始まった時

住まいの手配において問題が生じた。

 

それはレ○パレスの空きが見つからないという事だった。

 

 

 

新潟は学生の街。

 

新生活を控えた新大学生との住居確保競争が予想以上に厳しかったようだ。


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しかし、自分にとっては好都合だ。

 

ホテル住まいになる可能性が浮上してきたからだ。

 

 

 

 

しかし、そんな状況の中、神が降臨した。


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降臨した場所は

 

 

 

 

 

 

 

 

総務部。

 

あのおばちゃんの元だった。

 

ギリギリのタイミングで物件を見つける事が出来たのだ。

 

本来こういった長期出張の場合、候補となる数件の賃貸物件の資料を受け取りその中から自分で物件を選ぶ事が出来る。

 

しかし、見つかったのは一件。

 

選択の余地はなかった。

 

 

 

 

 

 

そして出張の初日が訪れた。

 

新潟駅に到着した自分は、レ○パレスの営業担当者と待ち合わせ、

 

鍵を受け取り、契約したレ○パレスへ向かった。

 

駅からは徒歩10分程度だろうか。

 

近隣にはコンビニもあり、新規出店先のお店からも近い。

 

条件としては悪くなかった。

 

しばらく歩くと現地に到着した。

 

 

 

 

その場所は住宅街に囲まれた細い路地を入っていくと見えてくる。

 

2階建ての安ぽいアパートだった。


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周囲は塀でぐるっと囲まれている。

 

閉鎖感がありあまりいい感じはしなかった。

 

部屋は202。簡易的な外階段を上り部屋に向かう。

 

あまり時間がなかった為、足早に部屋に入り荷物を置き部屋を出る。

 

部屋を出るためドアを開けた瞬間、一瞬目を疑った。


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目の前に広がっていた光景。

 

それは塀の外の景色。

 

塀の外は住宅ではなく、

 

 

 

 

 

 

 


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墓場だった。

 

 

 

 

 

部屋に入る時はその風景に背を向けていた為、全く気付いていなかった。

 

 

 

 

 

レ○パレスを囲む塀はコの字型をしている。

 

その塀の外が全て墓場だった。

 

敷地もかなり広い。

 

 

 

 

若い女子を仰向けに並べた場合、20000人は入るだろう。

 

いや、もっと入るかもしれない。

 

 

 

 

 

取り敢えず、自分は気を取り直し職場へ向かった。

 

 

 

 

 

 

初日であったこともあり、一日を忙しく過ごした。


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ヘトヘトになり、その日はシャワーを浴びて早々に眠りについた。

 

 

 

しばらくして目を覚ました。

 

時間は3時ぐらいだっただろうか。

 

物音で目を覚ました様だった。


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自分は就寝時も必ず電気をつけたままにしている。

理由は、不思議な現象に出くわす事が多い為だ。

 

分かり易く言うと怖いからだ。

 

 

 

物音は自分の左足の方向からしていた。

 

天井からゴミ袋を落としている様な感じだった。

 

「ドサッ」

 

「ドサッ」

 

「…」

 

「ドサッ」

 

繰り返し繰り返し、その物音がする。

 

深夜の静寂の中、より一層その物音だけが響いた。


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目の前で起きている事に頭が追いつかなかった。

 

まだ寝ぼけていた。

 

しかし、徐々にそれは耐え難い恐怖心へと姿を変えていく。

 

 

「ドサッ」

 

「ドサッ」

 

 

普通に考えておかしい。

この状況の説明のしようがない。

 

一体何だと言うのだ。

 

誰が何をしている。

 

しかもここは自分の部屋だ。

 

もうツッコミ所しかない。

 

あまりの恐怖心により想像だけが膨らんでいく。

 

目視で確認する勇気はわいてこなかった。


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自分は布団をかぶり、その時をやり過ごすしかなかった。

 

そして、その時ふとある大切な事を思い出した。

 

 

 

(つづく)

【実話 季節外れの怖い話】 深夜の横断歩道 後編


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「お◯ぱい、お◯ぱい」

「ピー、ピー、ピー(自主規制)」

 

必死だった。

この時の自分にとっては、これにすがるしかなかったのだ。

 

もし先程見たものが、人外の者であれば初めての

経験となる。

 

信じられないぐらい怖い。

 

家に着くまでの間、繰り返しその呪文を唱えた。

色んな意味ですっきりした様な気がした。

 

ようやく自宅のマンションに到着した。

いつも見ているエントランス、そしてエレベーターホールが不気味に感じてしまう。

エレベーターは特にだ。


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部屋のドアを開けると同棲している彼女が出迎えてくれた。

 

彼女は怖い話の部類は苦手な方なので、先程の出来事は伏せておく事にした。

 

いつも通り食事を済ませ、リビングで一服をする。

 

しかし、まだ先程見た光景に対する興奮の為、落ち着く事が出来なかった。


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そして、それは次第に不安となった。

 

(もしかしたら、あれは人だったかもしれない...)

(だとしたら、その方が大問題だ...)

(あんな小さい女の子があの時間に...)

(事件や事故にでも巻き込まれたら...)

 

と思うと気が気ではなかった。


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しかし、まだ人外の者である可能性が高いと思っていた自分は

結論を出せずにいた。

 

そして彼女に相談する事にした。

 

話すつもりはなかったが仕方ない。

 

そして、その経緯を話した。

 

流石にジュンジイナガワのモノマネはしないでおいた。


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その結果、現地にもう一度行き確認しようという

事となった。

 

最悪の事態だけは避けたい。

あの女の子が事件や事故に巻き込まれたら取り返しがつかない。

 

自分と彼女は自転車を走らせた。

 

問題の横断歩道が近づきいてきた。

あの恐怖が甦る。


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しかし、その場所には人影はなかった。

 

向かいの交番にも警察官が戻ってきていた。

 

あの出来事から小一時間経過しただろうか。

いつも通りな静かで平和な夜。

 

何か問題があった様な気配もない。

 

あれは一体何だったのだろうか。

無事に保護されて家に連れ戻されたのか。

はたまた...。

 

今となっては説明のしようがない。

 

後日分かった事だが、この団地は以前から変な噂が

あったらしい。

 

そして団地の裏手に公園があるのだが、

その場所は地元の人間の間では有名なスポットだった

事も分かった。

 

あれ以来、何も起こることはなかった。

 

いつも通り平和な日常を過ごしている。

 

この経験を通して分かった事。

 

それは、

下ネタに秘められた無限大の可能性。

それだけだ。

 

 

【実話 季節外れの怖い話】 深夜の横断歩道 前編

アパレルの企画として入社し、2年目の冬の話。

 

唐突だがアパレル業界は超絶ブラックだ。

 

残業や休日出勤は当たり前。

特に展示会前などは多数の毛根が死滅するぐらいの忙しさだ。


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その日も遅くまで仕事をして終電に乗り込んだ。

最寄りの駅に到着するともはや人影もまばらだ。

 

そしてここから自宅までが地味に長い。

おおよそ徒歩で20分。

 

道中にはコンビニや交番もあるのだが、街灯が少なく

やたら暗い。

 

そして、何よりも県営の団地に差し掛かる所は特に薄気味悪い。無機質なアスファルトの塊が両サイドから

圧をかけてくる様な感じだ。


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そのエリアに入ると横断歩道が姿を現わす。

そして斜め向かいには交番とLAWSONの灯りが暗闇を照している。

 

いつもの様にその横断歩道が見えてきた。

信号は赤で人が信号待ちをしている様だった。

 


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しかし、そこで自分は一瞬目を疑った。

 

30メートルぐらい先には横断歩道が見えている。

 

そして、その脇の歩道に2.3歳ぐらいの女の子がしゃがんでいる。背を向けており顔は見えない。

 

そして何やら足元にある何かをまさぐっている様だ。

それは小さな段ボール箱の様に見えた。

 

自分はその光景に驚き足を止める。 

思考も止まった。

 

向かいにある交番に目をやったが、人はいない。

巡回中なのだろうか。

 

自分以外、まだこの存在に気づいていないのだろうか。こんな時間に小さな女の子がいるのに。

 

と、考えていると急に怖くなった。

 

停止していた脳が働き始めた。

 

この夜中に小さな女の子が一人。

普通ではない。

 

こんな暗闇は大人でも薄気味悪いのに、子供が一人で外出するだろうか。

 

そしてあの段ボール箱

あれを抱えてきたのか。

 

いや、やはり普通ではない。

絶対おかしい。

 

恐怖を感じた自分は、一旦引き返し大きく迂回し帰路に着いた。

 

こんな時はお祓いの呪文。

皆さんはご存知だろうか。

とっておきの呪文を。

 

「お◯ぱい、お◯ぱい」

「ピー、ピー、ピー(放送禁止用語連発)」

 

人外の者には下ネタがとてつもない効力を発揮する。

ラップ音が鳴った時もこれで解決してきた。

 

そうしているうちに自宅に着いた。

 

(続く)